2010年02月06日

【家族とともにココロの病気と生きるコツ】統合失調症患者からのアドバイス@佐々英俊・高松紘子

さてこのブログでは度々心の病に関する本、その中でも統合失調症を取り上げています、それは心の病に対する当事者と一般社会のイメージの乖離があまりに大きいためです。これも何度書いたか分からないほどですが、統合失調症は100人に1人が発症する病であり、その素因を持つ人や一時的なものも含めればさらに多くなるでしょう。

さらに本書でも触れられている通り、一般的に統合失調症(精神分裂症)患者は危険であるという印象がありますが、患者さん自体はいたって穏やかな人たちが大半です。精神疾患というものは、その単体だけで発症するというものではなく、統合失調症と同時にパーソナリティー障がい(人格障害)や、うつ病など、いくつかの精神疾患が複合的に発症している場合も多く、統合失調症やうつ病それ自体が危険というわけではありません。また19世紀の精神科医エミール・クレペリンオイゲン・ブロイラーの説である、統合失調症は早期性の痴呆でありやがては廃人にいたる病であるという説は、当時の医学状況や精神疾患に対する薬学の遅れなどがあった当時の考え方であり、現在は事実上否定されています。

この本では、統合失調症当事者である著者を聞き書きしながら、家族と当事者また社会はこの病気とどう向き合えばいいかを記した内容です。本書は2年前に発売され、著者はその前に「ウィー・アー・クレイジー!?―「統合失調症患者」が語る胸のうち」(当ブログ)というご自身の闘病記を発表しています。

著者の想定する読者層というのは、著者と同じ20代前半で発症した当事者とその家族の方たちです。ですが、読んでみて正直に書くとまだ30歳未満の若い人たちが本書を読むと戸惑ってしまう部分もあるかと思います。しかし、本書は20代のみならず、統合失調症という病を抱えながら30代・40代と病と一生を共にすごすことになるという事実背景をもとに書いています。ですから、本書は20代で読むのと30代・40代で読むのとは感じ方が違うと思います。

若い当事者の人は、症状が軽快してくると、社会復帰や寛解(服薬によって治癒に近い状態になること)だと思い、急いて社会復帰や断薬を試みるなど無理をし自分を追い込むことによって、再発することがたびたびあります。著者の最も主張する点は、この疾患は、10年単位で様子をみる必要がある病であり、焦って自らを追い込んではいけないというものです。そして福祉サービスを利用することによって、無理に自分を社会復帰に追い込む必要はないとする点です。一種若い人だとあきらめに近いと考える人もいると思いますが、著者自身「社会復帰」という言葉(それは家族や周囲の期待でもある)と幾度もの挫折が、著者自身をどんなに苦しめ足かせになっていたのかということが語られています。

だからといって著者は安易に福祉に頼れはいいと書いているのではありません。統合失調症という疾患は、たとえ20代前半で発症したとしても、やっと軽快し精神状態が安定してくるのは30代になってからであり、40代になってようやく回復が見込める状態になるとしています。つまりは、20代の青春時代を失い、30代の働き盛りはまだ安定と不安定の繰り返し、40代でやっと回復の見込みがでてくるという病気です。しかし、現在の社会状況ではやっと安定してきた40代での社会復帰は望むべくもない状況がそこにはあります。

それに福祉というものは、こうした障がいを持つために働けない人たちの最低限の生活を保障するセーフティーネットです。恐らく障がいを持つ人自身も福祉を利用することは、心が咎めるといった考えをもたれるかもしれません。しかし、福祉とは一体何のためにあるのかと考えると、ひとつの考え方ではありますが、確かに福祉は健常者の方々が汗水たらして働いたお金で賄わせてもらっています。しかし、その働いておられる方も万が一、いつ障がいを持つことになるかもしれません。統合失調症も例に及ばず、青年期が最も多いといわれますが全てがそうではなく、うつ病もそうですが、10代から高齢者まで発症年齢は様々です。だからこそ誰しもがそのような心や体にハンデを負い、働けない事情を持つようなことがあった場合、もしもの時に助け合えるもの、それが福祉だと思います。

ただ福祉の恩恵をこうむるほうも、福祉サービスでたとえ年金でも生活保護でも受けられたとしても、それでどうやって社会と関わりや接点を持てるかということが課題であり模索しなければならないことかと思います。本書の著者もブログや出版という形で病気と社会との溝を埋めようとしています。

私は本書が出版されたばかりの2008年に手に入れたのですが、前述したように、私も例に及ばず最初は本書の真意が掴みきれない気持ちでいました。しかし、徐々にその意図というか私も年齢を重ねるうちに著者がここまでたどりつくのに、どれだけ苦悩し苦心していたのかが少しは分かるようになってきました。ある意味本書は、統合失調症だけでなく何かしらのハンデを持つ人の本音であり求めるものです。ですが、このようなことは言うに言えない状況にもあるのが現実です。そんな中での本書は、前作同様障がい闘病記の中では特別な存在かもしれません。しかし、本書の内容は他のどの本より統合失調症当事者の本音、そして訴えとして本音を代弁しているという意味では異彩を放つ一冊です。

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2009年08月04日

統合失調症治療・ケアに役立つ実例集

改めて自分の症状が統合失調症という病気の中では、ごく一般的な症状なのだということが分かりました。私の場合、心を読まれるいわゆるサトラレ状態だといったものや、何者かに監視されているといった症状だったのですが、いわゆるこんな症状も統失では、よく見られる症状なのだそうです。

著者は、主婦の友社から出版された一連の統合失調症関連書籍を執筆されてきた春日武彦医師です。今回も患者さんと家族に向けて書かれた内容なので、平易な文章で、分かりにくい言葉は極力使わないよう工夫がなされています。

それに患者さんや家族からの相談もしくは体験談に対し著者がアドバイスする形式なので、必ずひとつは読者が体験した症状も書かれていると思います。急性期の陽性症状から、消耗期と回復期、治療にどう向きあえばよいか、また早期治療の重要性、長期治療の重要性、いかに治療に取り組ませるか、急性期後の長くつらい闘病をどう乗り切るか、自殺の危険性、社会復帰へのサポート、生きづらさをどう乗り越えるかなどなど。

ここで本書の中で参考になった部分を引用しながら列挙してみたいと思います。

※統合失調症の初期に多い、身体感覚の変化
ごく初期(前駆期)に多いのは身体感覚の変化です。カナダで行われた調査では、86%の人が疲労感を覚え、体の痛みやうずきは38%、頭痛は23%、また22%の人が、体を思うように動かせなくなったと感じていると報告しています。消化器系、循環器系、泌尿器系など体のあちこちに体の様々な不調があらわれてきます。

※引きこもりの半分は統合失調症?!
そう言う医師がいるほど引きこもりの人には統合失調症の患者さんが多いようです。よく見られるのは被害妄想と迫害妄想です。「級友からいやがらせをされる」「悪口を言われる」「近所の人につけねらわれる」「盗聴器がしかけられている」などなどがあります。これらのことは統合失調症のごく初期に見られる症状で、1人でぶつぶつわけのわからないことを言っているとしたら「幻聴」の可能性もあります。

※自殺がおこりやすい
統合失調症の自殺は発病から10年くらいの間に起こりやすいことが知られています。幻覚や妄想が動機になることもあれば、厭世観による場合や発作的なものなど、さまざまです。さらに、一般人の自殺率が3%に対して患者さんの自殺率は10%にものぼるそうです。それに同じ統合失調症の患者さんの中でも、男性患者さんの自殺率は女性患者さんの3倍もの数にのぼるそうです。他にも再発から回復した時期に集中しやすい。過去に命にかかわるような自殺未遂があった人は、再発したときにおこりやすいそうです。

※発病にはいくつもの因子が組み合わさります
統合失調症の根本原因はまだ解明されていないのですが、いくつもの因子が組み合わさって、脳内に変調が起こると考えられています。ひとつの因子は、病気におちいりやすい「もろさ」です。母親の胎内にいたとときに、脳になんらかの障害(ウィルス感染、分娩時外傷など)を受けたり、病気と親和性の高い体質を備え、そこに負担(心理的、社会的、身体的ストレスなど)がかかって発病すると考えられます。

「遺伝」は何らかのリスクの因子になります。統合失調症は遺伝病ではないですが、父母のいずれかが統合失調症の場合、子供の発病率は10〜12%、両親とも統合失調症の場合はさらに高く48%程度で、一般的な有病率(0.7〜1.0%)と比べるとかなり高くなっています。

※初期の治療を怠ると、長期化慢性化しやすい
統合失調症はほかの病気と比べても(同じ精神障害の中でも)、治療をしないままでいる未治療期間が非常に長く、患者平均で30週(7ヶ月半)から114週(2年以上)の間にあります。未治療期間の長短は、その後の精神状態や社会への適応と関連が認められています。

発病してからの「最初の5年間」で障害が急速に進みます。この時期に、きちんとした薬物治療を受けることが重要です。逆に、初期の大切な時期に治療を怠ると、症状がこじれ、病気は長期化、慢性化しやすくなります。治療が遅くなると、せっかく薬を飲んでも病気が改善しない恐れすらあるのです。

※理屈は通じないことを知る
妄想を抱いている人に対して、いかに間違っているかについて論理で説明しても、意味はありません。徒労に終わるだけです。訂正できないところが、妄想の妄想たるゆえんなのです。さらに否定すると本人は不信感を持ちます。それよりは、何が起ころうと「だいじょうぶ、どんなことがあっても味方になるから」と伝え、自分も見ていてつらいから、一緒に医師に相談してみよう、という言い方をしてあげるのがよいでしょう。

※幻聴のもとになっているのは自分の考え!?
幻聴の「声」は妄想と関係があります。内容を真に受けないことです。「声」の内容は無視し、考えるのをやめてみます。なお、幻聴がうるさいからと耳栓をしたり、大音量で音楽を鳴らして、幻聴が聴こえないようにする患者さんがいますが、幻聴は聴覚とは関係ありません。実際、耳が不自由なはずの聾唖の患者さんでも、幻聴が「聞こえる」という報告があります。

※暴力的になるときの条件や傾向を知る
急性期で深刻なのは、患者さんによる暴力でしょう。暴力は、家族や近親者に向けられることが多く、世間が恐れるような、通り魔的に他人を傷つけることは滅多にありません。暴力をふるう傾向のある人、あるいは起こりやすい条件というものがあります。ひとつは急性期の妄想や幻聴、興奮、自分が攻撃されると思い込んだり、罵倒する声が聞こえたりすると、それに反応して暴力をふるってしまうのです。いずれにしても暴力的になるのはほとんどが未治療だったり、治療がうまくいっていないケースです。一刻も早く治療を受けることが大切です。

※復職にあたっては負担のないほうがベスト
精神医学の専門家は、統合失調症によって起こる障害を踏まえたうえで、向いている仕事として次のようなものをあげています。

・仕事内容が単純で一定している
・スピードを要求されずに、自分のペースでできる
・勤務時間が一定で残業がない
・人と接する機会が少ない

一方、仕事でハンディとなるのは
・とっさの事態に対する判断力に欠けるところがある
・精神的なタフさに欠けるところがある
と指摘しています。

※薬は出産に影響するのか
薬を飲んでも出産は可能ですが、抗精神病薬は妊娠・出産に全く影響しないわけではないため、患者さんが出産を希望するときは、やはり対処が必要です。具体的には、妊娠してから最初の4ヶ月ぐらいまでが危険な時期ですので、薬の量を減らしたりして調節します。このような計画出産であれば、赤ちゃんを産むことは可能です。むしろ周囲の人が過度に心配して、患者さんの精神状態を不安定にするほうが問題です。妊娠・出産・育児の時期は「母体としての」患者さんの状態を安定させ、再発しないように気を配ることが重要です。

・「子供がほしい」段階から医師と相談し、病気の状態を安定させて妊娠・出産に臨みましょう。薬の調節をしながら「計画出産」ができれば理想的です。
・妊娠中でも、薬を飲む必要があります。胎児への影響よりも母体(患者さん)の再発リスクのほうが重大です。薬の種類や量は、医師と相談してください。
・出産後も薬は欠かせないので、母乳を与えることは控えます。薬の成分が母乳に出る可能性があるのです。

※運転免許は取得できますか
以前は取得できないという規制がありましたが、現在は道交法が改正され、運転できないのは「幻覚や意識障害をともなう病気」に限定されています。ここには統合失調症も含まれますが、その病気の症状が「安全な運転に支障を及ぼすおそれがない」状態にある人には、免許の取得が認められるようになっています。つまり、法律的には免許取得に支障はありません。

ただし「幻覚や意識障害をともなわない」状態であることを医師が証明するため、診断書の提出を求められる可能性はあります。これは免許更新の場合も同じです。例えば入院中に更新時期迎えた場合などです。更新手続きには、本人が出頭する必要がありますので、患者さん自身が医師の診断書を持参して手続きをしますが、入院中であるかどうかは問われません。しかし万が一、交通事故を起こしたときは、たとえ幻覚や意識障害がなかったとしても、薬の影響は皆無とはいえません。裁判では、おそらく不利になります。

このように、統合失調症患者なら長年疑問に感じる様々なことがアドバイスされています。他にも薬のことや福祉制度のことなど、知っておきたい事柄の大半は書かれている良心的な一冊でした。

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2009年01月04日

精神科における病的多飲水・水中毒のとらえ方と看護

この本でいう病的多飲水とは、
精神科領域に発生する過剰に水分を摂取する病態で、
水中毒とは病的多飲水が重症化し、体内の水分に関する
出納量調節も何らかの要因で崩れ、入る量に比べて
排出量が減少して貯留し、体内の水が他の溶質
とりわけナトリウム(Na)に比して著しく増加して、
意識障害や痙攣などを起こす病態を指します。

簡単に書けばイライラや不安感が強くなったときに、
ものすごく喉が渇いて水分をたくさん飲んでしまう病気で、
排泄されるよりも多く飲んでしまうので、
身体に水が溜まって血液を薄くしてしまう。
それが過ぎると発作を起こして倒れてしまう病気なんだそうです。

身体はある程度水の量を許容することが出来ますが、
ある一定量をこえると酩酊状態になり、も
っとひどくなるとてんかんのような発作がおこってしまいます。

この本は、精神科病棟勤務の看護師さんが
12年以上に渡って病的多飲水や水中毒について丹念に研究され、
それをまとめたものです。

すごいですね評価に値します。

精神科における病的多飲水・水中毒のとらえ方と看護
精神科における病的多飲水・水中毒のとらえ方と看護
木村 英司

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統合失調症あるいは精神分裂病 精神医学の虚実

話し言葉で書かれているので、読みやすいとは思ったんですが、
やっぱり素人にはちょっと難しかった所もありましたが、
難解な精神病理学や医学用語は分からなくても、
具体的な患者さんの症例や症状が書いてあるので
その辺は自分と照らし合わせて分かったような気がします。

内容としては現在の統合失調症を(陽性症状と陰性症状などの具体例で)
臨床的に丁寧に解説されています。他にも脳と精神病の関連や妄想、
幻聴、昏迷、最近何かと話題の行動療法などにも触れられています。
著者の計見一雄氏は千葉県精神医療センターの元センター長をされておられ、
野村進著「救急精神病棟」でも取り上げられています。

統合失調症あるいは精神分裂病  精神病学の虚実 (講談社選書メチエ)
統合失調症あるいは精神分裂病 精神病学の虚実 (講談社選書メチエ)
計見 一雄

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精神病

タイトルは「精神病」ですが、内容は統失(この本の中では精神分裂病)について書かれています。とても分かりやすい内容で、家族の方や患者のみなさんにも読んでほしい1冊です。

私も自分の病気についていくつか知りたいことがあったのですが、それもこの本で簡単にはですが、分かることができました。冒頭に紹介されている「ある大学生の発病」の症例がまるで私のことのようで、著者の解説に色々と考えたり思い出したりしながら読んでしまいました。その他にも病気の特徴、発病までの過程に病気の予防、病気の原因とは、発病後の経過、病気に対する薬物療法から心理療法まで病気に関することはほとんど解説されています。


他に社会復帰に向けて利用できる社会福祉の面や障害年金のことなどにもふれられています。総じて病気について分かっていないことには「分からない」と書かれているので好感の持てる本だと思いました。

精神病 (岩波新書)
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笠原 嘉

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幻聴って何 本当に聞こえているの?

幻聴を主体とした妄想や幻覚が患者にどのように影響を与え、どういうメカニズムでおきているのか、どういった対処の方法があるかなどを解説した本です。幻聴について著者は、脳の中で「音を聞く」「聞いた音を言葉だと認識する」「認識した言葉を意味として理解する」というプロセスの中で、何らかの誤作動があったのではないかと解説しています。


さらに、健常者でいえば、命の危険を感じるぐらいの極度の緊張が続いている状態でもあり、それがどんな場所でも変わらず、自分以外の人間を警戒してしまう状況であるため、他人と交流を持つことが難しくなってしまうのだそうです。見えない相手から聞こえる悪口や噂話を気にして、聞き耳を立てたり、言い返したり、相談したりすることは、前述したとおり幻聴に魅入られ、共存関係に陥ってしまうことです。

このような状態がひどくなると、いつしか幻聴と現実との区別ができなくなります。幻聴自体は薬である程度抑えることができ、病気だと認識し気にしないことで効果が高まるそうです。

幻聴って何―本当に聞こえているの?
徳田 康年

4773371811

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正体不明の声 幻覚妄想体験の治療ガイド 対処するための10のエッセンス

今現在幻聴で悩んでおられる人に向けての本なので、薬品名など以外極力難しい単語などは使わずに分かりやすい言葉で書かれています。見た感じ病院の受付などに置いてあるパンフレットみたいな作りなので、他の本より全然読みやすいです。

幻聴の説明、症状、治療、対処法など10のカテゴリに分けて書いてあります。時々、統合失調症の当事者の方が自分で自分の病気を知ろうとして、勉強したり参考書を読んだりしていると、ムダだと否定されることがあると聞いたことがあります。


このような話を聞いてとても残念だと思います。この本にも解説されてありますが、統合失調症の当事者の方が自分の病気や症状の知識を身につけることによって、ご本人の受け止め方が変わり、治療に良い影響が出るよう援助するタイプの精神療法を「認知療法」と言います。


認知療法では、「病気や症状に対するご本人なりの対処の工夫」として、自分の病気や症状を知ることは大切な治療の一手段と考えられています。

分りやすいのでおススメです。

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